DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

Remember"ミトコンドリア"からの…

夜ん歩からただいま。
夕散歩が町内巡回だけであっさり帰って来たテルモ
帰宅して晩ご飯食べて、母ちゃんが『さ、ブログを…』とスタンバイするのを待っていたかのように、あそぼーアタック当たりが強すぎるやないかい!
相撲の出稽古じゃないんだぞー。

エネルギーありあまり過ぎなので本日3度目の散歩に出ました。

2020十五夜前夜
明日十五夜になる月がきれいに出てた。写真がいまいち…
札幌は明晩は天気が悪そうで名月は愛でられそうにないので良かったね。
テルさん、どうもありがと

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昨日のミトコンドリアの前振りから、イヌとオオカミが枝分かれしたのはいつって話…


ブラッドショーさんの本だけでなく、ほかの犬の本でも犬の歴史のことはたくさん書かれています。
いつ頃オオカミから分岐し、どうやって人に飼いなされたのか…

5万年前とか1万5000年前とかっていう気の遠くなるような大昔の話。
そんな昔のこと、なんでわかるんだろうなあ?ってよく思ってました。
それをどうやって調べるかについて、一番詳しく書いてあるのが、マイ蔵書の中ではこの本じゃないかなと思います。

第2章「オオカミはどうやって犬になったのか」に、ミトコンドリアDNAを里程標がわりにして2種の動物がいつ分岐したかを推定する方法が書いてあるんですね。

それで、『そもそもミトコンドリアって何だっけ?』の素朴な疑問が昨日の記事でした。



父系母系両者の遺伝情報を持つ核DNAとは違って、母系の遺伝情報しか持たないミトコンドリアDNAが役に立つわけです。

母と娘のミトコンドリアDNAの配列はまったく同じはずなのが、数千年に一回程度ごくまれに一か所だけ突然変異を起こすことがあるんですって。
そして、この突然変異は幸いにも健康や繁殖力には影響がないため、それ以降の世代に知らぬ間に広がっていく。だから、オオカミとイヌのミトコンドリアDNAの違っている箇所を数えれば、いつ頃枝分かれしたのかがわかるのだと。

へ~~え!
ミトコンドリアDNAがそんなふうに役に立つこともあるんだ~!

まあ、それでも、かなりの誤差が出てしまうそうなんですけどね。
もちろん、考古学的方法はもちろん、ほかのDNAを使った方法もあるんだそうです。

いくつかの方法で推定をしていて、その研究は今も継続中とのこと。

いずれにしても犬と人のつきあいは数万年単位。
その中で犬が現在のように人と一つ屋根の下で暮らすようになってからはまだ数十年。

その前の犬はどうだったか…
ブラッドショーさんのおじいさんの犬、ケアーンテリアのジンジャーの冒険談から。
ちょっと長いですけど

おじいさんが仕事で出かけている日には、昼どきになるといつもひとり(一匹?)で近所を散歩した。毎日同じ道をたどっていたにちがいない。まず道を横切ってリスター公園に入り、街頭の根元でにおいを嗅いだり、ほかの犬と遊んだりし、夏場はベンチでくつろいでいる人にサンドイッチをねだったりしたのだろう。それからマニンガム通りの路面電車の線路を越え、フィッシュアンドチップスの店の裏口あたりをぶらつく。裏口のドアにちょっと爪を立てれば、たいていは衣の切れ端や形の悪いチップスをひと握りもらえる。あとはまっすぐ家を目指すが、それには交通量の多い交差点を横切らなければならない。わが家の伝説によれば、いつもそこで交通整理をしていたおまわりさんが、おごそかに車を止め、歩行者と同じようにジンジャーを安全に横断させてくれたらしい。(まえがきより)

犬も人もまだまだ牧歌的だった頃…うらやましくないですか