DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

犬の散歩から未来を夢想しました

こんにちは。

札幌もいよいよ夏本番に突入しました。

と、言っても最高気温28℃、湿度70%台だから、内地のみなさんの猛暑とは比べるべくもない。

夜には湿度90%を超えてきますが、その頃には気温は20℃くらいになっているので、もちろんエアコン不要。窓を開けると、風速1m/sでも、そよと気持ち良い風です。

 

今年はとってもセミが多いような気がします。

 

左側がコエゾゼミ、右側がエゾゼミ

ふたつのセミ、とっても良く似ていますが違う種類。

一番分かり易い見分けポイントは胸に入った模様の一部が途切れているかいないか?

 

青い矢印の部分が途切れている

オレンジの線に切れ目がある・・・コエゾゼミ

オレンジの線に切れ目がない・・・エゾゼミ

 

だそうです。ほかにもあるけど、ここが一番見分けやすいようですね。

本州以南でよくみかける南方系のアブラゼミやミンミンゼミ、ツクツクボウシなどよりも体の模様が黄色くて鮮やかです。

 

お散歩仲間にときどきお子さんづれで来るファミリーがいらっしゃるので、そのお子さんとセミを見つけて、この見分けの違いなどおしゃべりして歩くのも楽しいです。

実は、このぼっちゃん、虫がとっても苦手なんですけどね。

でも、ちょっとこうやって一緒に歩いてたら、虫を見つけるとこわいんだけど「ねえ!来て!」とわたしを呼んでくれて。触れたりはしないけど、名前は聞きたいのかな。

 

『わかるわかる!私もどちらかと言えば、キミに近いヨ。』

 

というか、何年か前までは私も虫(特に芋虫系)は苦手でした。

畑の虫対策のために、名前を調べて、生態を知って、いろいろわかって来たら、気がついたら苦手じゃなくなってました。むしろ、見つけたい派。でも、つかまえたりはしないタイプです。

ただ、畑やプランターの野菜を食べちゃう虫は、ちょっとよそに行ってもらうことにはしています。虫たちの暮らしぶりを知ったら、捕殺ができなくなりました。

 

そんな経験があったので、マダニとか蚊とかも同じだろうなと思って、ちょっと嫌だな~と思ったときは、積極的に調べちゃうことにしています。

 

マダニについてもけっこう詳しくなりました。

私の場合は、たまたま、なんでも聞けちゃう詳しい人がいたのもラッキーでした。

詳しい人は研究者でもあるので、参考になるわかりやすい資料とか論文とかも教えてくれます。ありがたやありがたや。

 

こないだ、こんな記事を見かけました。

キツネが犬の糞を食べて飢えを凌いでいるのでは?という記事。

 

nazology.net

 

スコットランド北部のアカギツネ(北海道のキタキツネも本州にいるホンドギツネも同じアカギツネ)の糞サンプルに含まれているDNAを特別な方法で調べると、全体の40%ほどで家庭犬のDNAが含まれていたと。

ただし、キツネの好物であるキタハタネズミの出現が低い時期だったそうですが。

 

まず一番に

『ええ?スコットランドにはそんなに犬の糞が落ちているの?』

 

と思った私って、やっぱり犬の飼い主ですよね(笑)

こういう時は、詳しい人に聞くに限ります。もちろん、聞きました、友人に。

 

そうしたら、元の論文も読んでくれて、それ以外の先行研究でのDNAを調べた論文も確認してくれました。

その結果、次のようなコメントでした。

 

キツネは世界中に分布しているので、研究も世界中でされている。本当に犬の糞を食べるなら、ほかにももっと実例が見られているはず。今後の研究結果を待たなければ、結論としてはまだはっきりしたことは言えないのでは?

 

そうか。

なるほど。

 

メディアは、なにか面白そうな話題をすぐにセンセーショナルに打ち出してくるけれど、それがすべてと思ってはいけないんですね。

ひとつの研究結果だけでは、確からしさは不十分ということ。

この結果を受けて、またさらに次の研究がされて、そのまた次の研究・・・とひとつひとつ結果が積み上げられるごとに、前の研究結果と比較検討されて、その確からしさが増えたり、減ったりするってことですね。

 

研究者ではない、わたしたち一般市民は?

それらを知ることに意味はないのか?というと、そういうことはないんじゃないかな。

 

そんなふうに、現在進行形を目の当たりにできるのも、テクノロジーが発達した今の時代の特典でもある。

知ろうとすれば、誰でも世界中の情報に触れることができる世の中で、その恩恵を最大化することは、いまは研究者だけの特権ではなくなりました。

言語の壁も、容易に乗り越えられるツールが誰でも簡単に使えるようになっている。

 

件のぼっちゃんも、あと3年もすれば「ねえ!来て!」とテルモのおばちゃんを呼ばなくなるでしょう。

掌に乗るテクノロジーを手に入れて、それを駆使すれば、大人の手を借りることなく、自分の好きな世界をどんどん自分の力で広げていける。掌から無限の未来が広がりますね、ステキ。

 

そのときのために、私たち大人は彼らに何ができるだろう?

 

そんなことをふと思って

テルモとみんなと歩いてると

目のまえのセミも木々も鳥も

マダニや蚊だって

みんななくならないでほしい唯一無二の存在

心から愛おしくなりません?(´▽`*)

 

今日も読んでくださってありがとう(。・ω・。)ノ♡&✌