夕散歩でついに!
鹿を目視で確認してしまいました。
高速道路に並走している大きな通りに面した荒れ地です。
後ろに見える木々はいつも散歩する公園の雑木林につながっています。
つまり、公園の雑木林にも出没する可能性があるということですね。
この荒れ地には住宅地が隣接しているので、もしかするとそこの家庭菜園には既に出没しているのかも。
我が家から車で10分程のところに借りている貸し農園にも鹿が出て、ニンジンやらトマトやらを根こそぎやられました。
野生動物と人間の生活圏が近づくと、様々の共通感染症の脅威にさらされますね。
とりあえず、北海道は本州にはないエキノコックスがあるのでちょっと知っておかないとならないと思いました。
犬と暮らす飼い主としては、いつその危険があるかわからない。
北海道立衛生研究所のサイト。
まず、驚いたことは
平成4年以降は、エキノコックスに寄生されているキツネの割合は約半数だということです。
それ以前はせいぜい20%前後だったのに。
散歩で遭遇するキツネがエキノコックスを持っていても不思議ではないということですね。
次に覚えておくべきことは、キツネとイヌの糞に注意ということ。
キツネとイヌはエキノコックスの終宿主といって、幼虫が寄生しているネズミを食べて、体内に入った寄生虫が親虫になり、糞から虫卵を排泄するのだそうです。
そして、この虫卵を食べてしまう野ネズミ(エゾヤチネズミ)を中間宿主といって、ネズミの腸内で卵がかえって幼虫になり肝臓で増殖すると、肝機能障害が起こる訳ですね。
私たち人間もこの中間宿主になります。
キツネやイヌの糞で汚染された沢の水を飲んだり、イヌの体についた虫卵を触ることで経口摂取してしまう危険がある。
感染経路は虫卵を経口摂取することなので、幼虫が肝臓で増殖する人間どうし触れても感染はしません。
ということで…
散歩中はイヌがきつねの糞やそれに汚染された植物などに触れる可能性に注意。ですね。そして
散歩から帰ったら、よく手洗いすること。イヌの体表についた虫卵に対してどれほど効果があるかはわかりませんが、テルモはいつも散歩から帰ったら蒸しタオルでマズルや体を拭いています。
ちなみに友人がエキノコックスを中心とした寄生虫の研究をしています。
友人は、30年以上前にエキノコックスのフィールド調査をしました。
道東各地や海外などでキツネの糞を拾って虫卵がいるかどうか調べるんですって。
その友人に「イヌがキツネの糞(つまり虫卵)を食べても心配はないか?」質問したところ
『過去には、流行地で虫卵を食べたと思われる犬の肝臓に幼虫が寄生した症例があります。
が、イヌの体内では幼虫の生育が悪いので心配するほどではありません。
とはいえ、食べさせないに越したことはありませんね。』
との返答でした。キツネの糞だけでなく犬の糞も食べちゃうテルモは要注意
(と、言っても今では拾い食いは限りなくゼロに近いです)
エキノコックスはまだ謎があって、動物ごとにエキノコックスの発育が異なる理由などはまだわかっていないそうです。
日本で初めて礼文島でエキノコックス症が見つかったのが1930年代だそう。
かれこれ90年近くなるわけですが、それでもまだ謎が解明されていない。
いわんやコロナをや!ですね。
エキノコックスについて疑問がある方はぜひどうぞ!
専門家がいるのでなんなりと遠慮なくどうぞ