DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

災害に備えるはじめの一歩は

先ほど、知り合いから次のような質問がメッセンジャーで飛んできました。
災害時のペットについて飼い主さんのコミュニティってありますか?
お仕事に関連してのご質問だったようなんです。
『犬猫のことだからアイツに聞いてみよう。』と私を思い出して頂けたことに、この場を借りて(借りるなヨ~!)心より感謝します

実は、正直返答に詰まってしまいました。
答えはイエスでもありノーでもあるなあ。
ペットの災害と言えば、多くの方がご存知のNPO法人アナイス(ANICE)の平井潤子さんですね。
まだご存知でない方はぜひググって見てくださいませね。

ここでは平井さんが『ほぼ日刊イトイ新聞』で取材を受けられたインタビュー記事をシェアします。



2018年8月のインタビューなので少し古いものですが。
平井さんの優しい人柄、災害支援のクリティカルな事態に臨んで、ペットのありなしにかかわらずすべての人に向ける温かい眼差し、ユーモアを忘れない行動力が全面に溢れています。
心がほっとするような素敵な平井さん


平井さんの言葉の中に、ちょうど私が今日知人への回答で十分に表現しきれなかったものが表されているなと思いました。

それはタイトルにもなっている「ペットごしに人とつながる」
私も、ペットの有無にかかわらず災害対策には、とにかく人とつながることが重要だと思います。
飼い主のコミュニティは確かにあったらきっとすごく良いでしょう。
それがすぐには無理でも、まずはお隣さんと繋がること。
ペットがいようがいまいが、子どもがいようがいまいが、まずはお隣の人と適度な距離感でほそぼそとでもお付き合いしたいですね。

顔を合わせたら挨拶をして「今日は冷えますね。」「行ってらっしゃい。」「おかえりなさい。」
それだけで良いと思うんです。
そして、お子さんはいるのか、何人いるのか、何歳なのか、家族は全部で何人なのか、もしペットを飼っていれば、それは犬なのか猫なのか鳥なのかカメなのか…etc

そういうことが日々のやりとりで自然に周知のことになる。
そこがないと、本当に困ったことが起こった時に「お子さんは大丈夫?」とか「ワンちゃん見ていましょうか?」とか、相手の立場に沿った一声を掛け合えないと思うんですね。
災害時はきっと誰もみんな心細く不安なはず。
その時にちょっとだけでも、自分の立場に寄り添った一言をかけてもらえたら小さい安心になるんじゃないかなって思います。

災害というのは非日常ではありますが日常と地続きです。
それを教えてくれたのは、やはり平井さんの災害対策の講演でした。
日常のありようがそのまま災害という非日常にフェーズを変えて持ち越されていく。
それを平井さんが直面したたくさんの貴重な現場事例から気づかせてもらえました。

そのうえで、散歩で出会う犬友さんも大事。
でも、以外と犬友さんって名前も住んでいるところも知らないですよね。
避難所がたまたま一緒なら声をかけあって協力しあえる頼もしい仲間になると思いますが、連絡先までは知らないという人がほとんどですね。

私は2度ほど平井さんの災害対策についての講演を聞かせて頂きました。
機会があったら是非また聞きたい。
年に一度は必ず聞きたいぐらいです。
みなさんもお近くで平井さんのセミナーがあったら是非何をおいてもご家族総出で聞きに行かれることをモーレツにおススメいたします

DSC_6491
<水害時には遊水地として水没してしまう新横浜公園