DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

マーキングでなぜ自分の存在を知らせるのか?

こんばんは。
近くの高校前の壁に生えているツタが紅葉しています。
高校前のつた
壁画みたいです。


さっきまでこちらの講義にオンラインで参加しました。


野生動物が都市化して人の生活圏内に頻繁に出没していることとその対策について。
おもに後半はキタキツネとエキノコックス対策などが中心でした。
zoomは便利ですね。
参加者はチャットでいつでも質問を投げられるので、講師がそれに答えながら双方向でお話が進んでいきます。

この講義の冒頭で犬がマーキングしている写真とともに次のようなお話がありました。
犬はなぜマーキングするかと言えば、自分の存在を他の犬たちに知らせるため。
なぜ存在を知らせるかと言えば、それは互いに不可侵条約を結ぶため。
それは人間で言えば、「共生」という言葉になるが、人間の思い描くような「互いに仲良くする」という意味とは少し違う。野生動物における「共生」は一生出会わないようにするための「すみわけ」という意味が強い。つまり、自分と他者がうっかり出会ってしまって無用の争いが起こることを回避するために、自分の存在を知らせるという。争いになれば命を落とすリスクが高まる。
そのために、野生動物はみな相手と自分の「距離」をとても重視して生活している。
というお話でした。

犬と犬、犬と人も「距離」というのは重要なキーワードであることを犬の学び舎で教わりました。
それを知ってから犬の様子を観察してみると、相手との距離がどのくらいであるかということで犬の行動が異なることが面白いように見てとれます。
また、無用の争いを避ける=命の危険を避けること。
だから、むやみに争わないのが野生動物。
それは犬も同じだろうなと改めて納得しました。

そうか!!!
「距離」は、動物が持って生まれた生き延びるために必須の感覚なんだな。
であれば、いつも学び舎で先生が言っていたように、犬だって犬本来の自然な生き方をしていれば「距離感覚」は持っているものなんだよなあ…と。

犬のリードの使い方=リードワークでは
犬が本来持っているだろう「自ら距離をとるという行動」を引き出せるように
と教わっていたことともバッチリ繋がりました!


池田貴子さんの講義に話を戻しますね。

参加者も交えたフリートークも含めてたっぷり3時間、都市化している野生動物との付き合い方について、キタキツネとエキノコックスの話題を軸にたくさんの新しい知識を得ることが出来ました。
犬の行動を理解するヒントやリードワークともリンクしてとても楽しく充実した3時間。

こういう講義は良いですね。もっとたくさんあったらいいのになあ。