こんばんは。
一週間ほど前に撮影したしっぽの連写写真です。
視線の先にキツネの気配をとらえています。
そして背中のおしり側半分ぐらい毛が逆立っていました。
興奮するとこの部分の毛が逆立ちますよね。
キツネの姿をわりと近くに確認できたので、いつもより興奮が高まっていましたよ。
動物らしいですね!
さて、昨日のヘウレーカ面白かったですね~。
菊水先生、本には載っていない新しい研究のことも紹介してくださっていました。
洋犬はふれあうとオキシトシン分泌量増えるけど、柴犬は視線で見つめ合うだけでオキシトシンが増える。柴犬はよりオオカミに近いと言われているためかもとか。
人の妊娠後期から出産後にかけて犬と暮らしていると感染症に強くなるのは、犬が持つ細菌叢が免疫を高める働きをしているのではないかとか。
どんどん人と犬の関係をとりまく研究が進められているんですね。
とても頼もしいですね。
もうひとつ興味深かったことは、又吉直樹さんの犬に対する向き合い方でした。
「動物が動物を飼うって何?」という哲学めいた問いから幼い頃に犬が家まで着いて来た記憶をよく覚えていらして、その思い出の再現話がまた上手で情景がはっきりと思い浮かびました。そこらへんのストーリーテラーとしての実力もすごいと思ったし、それらを洞察する力から導かれる犬への想いがとても謙虚な感じがしました。
ノッチ中岡さんは犬好きが高じてドッグトレーナースクールにまで通ったとか。『自分は犬が好きだけど犬はどう思っているんだろう?』という疑問は、きっと犬好きさんなら誰もが心の奥にあるものでしょうね。
菊水先生のお話ですごく心に残ったのは「送りオオカミ」のお話。
昔、山道を歩いて村に帰るとき、山の中から人間の後ろを距離をとってずっとついて来て、家に戻ったのを見届けると山の自分のテリトリーに帰っていくというオオカミのこと。
このオオカミに着いて来られた人が、襲われて食われるかもという恐怖でなく、無事に送り届けてくれていると思ったというところ。
ちょっと意外なんだけど、そう思えたからこそ、オオカミの中から犬に進化できた個体が現れたのかなと不思議な親近感を覚えるお話でした。
犬って知れば知るほど、人間と犬は共進化する必然性の赤い糸みたいな宿命のようなものを感じます。もはや偶然ではない。
このブログでも何度か登場しているアボリジニの「人は犬のおかげで人になれた。」という言葉がますます納得できます。
犬がいなかったら、今頃人間はどんな暮らしをしていたのだろう…。
この本の結びの言葉が、ちょうど私の気持ちにぴったりと来ます。
人間はひとりだけで人間になったわけではない、その傍らにはいつもある動物がいた(そして、いまもいる)と考えることは、それだけでぼくを嬉しい気持ちにさせてくれるのである。(244頁より)