DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

リードワークという技(マニアックなお話)

とても冷えて雨の一日になりました。
けっこうな降りだったのでテルモは1回だけ外に排泄に行っただけでした。
犬連れさんには柴さんペア1組に出会っただけ。
私が排泄処理しているのを見て
「💩してくれたんですね~。うちはまだしないの~
と言いながら通って行かれました。
わかりますぅ~けっこうな雨。早くしてくれたら助かりますもん

ということで『晴耕雨読』ならぬ『晴歩雨読』の犬の暮らしあるある
今日はこの本をkindle版で読了できました。





古武術・身体術の甲野善紀さんと解剖学者で昆虫好きの養老孟子さんの対談本。
本当は犬学先生から甲野先生の別な本をおススメされていたのですが、密林ネット書店をうろついていたらこっちが気になって先に読むことに。

『なぜ犬の先生が古武術を?』ですね。
良い質問どうもありがとうございます。

犬と暮らして毎日絶対不可欠なイベント。
それはもちろんお散歩
日本は犬のお散歩にはリードをつけるよう義務づけられているので飼い主はリードの扱い方を知らないといけません。
これを「リードワーク」と呼んでいますが、リードワークってあまり教わる機会がないですよね。
私の犬学先生は日本でも数少ないリードワークを本格的に伝授してくれるリードワークの達人です。
飼い主だけでなくプロの方も大勢勉強なさっています。

先生のリードワークは単なるリードという道具の使いこなし方ではありません。
大きい犬も小さい犬も、咬む犬も吠える犬も、若い犬も老犬も…
人と犬が人犬一体となってお散歩を安心安全に楽しむための心身一如の技なんです。
(なんのこっちゃかもしれませんね、マニアックな世界です)

それには、自分の身体の使い方から徹底的に見直していきます。
もちろん犬に関するたくさんの知識も必要。
そのうえ、リードワークは実践あってこそなので机上の学びだけでは完結しないのです。

そして、身体の使い方にも基礎になる原理原則があるということで、甲野善紀さんの身体術の本をおススメされました。

今回読んだ本は養老孟子さんとの対談ですので、話題は身体術から世の中の権力やニュースについてなど多岐に渡るのですけど。
甲野善紀さんの身体の動きに対する考え方が随所に語られていて興味深いです。
例えば、丹田について次のようにおっしゃっています。

下腹丹田に力を入れろと言うんじゃなくて、そこに力の支点が集まるような身体操作をうまくやっていくと、身体中、全身がそれぞれ無理のない範囲でエネルギーを出し、それが強大な力になる
(養老 孟司; 甲野 善紀. 自分の頭と身体で考える (PHP文庫) (Kindle の位置No.678-679). 株式会社PHP研究所. Kindle 版.) 

テルモと一緒に走っていて、ここに書いてあるような感覚を意識できた時、全身の調和がうまくとれて体が左右に揺れずに走れるようになりました。
「全身がそれぞれ無理のない範囲でエネルギーを出し」というところなのかもしれないと思います。
無理ない範囲のエネルギーが出ている証拠に、うまく調和がとれて走っていると体がとても軽く感じられ疲れを感じにくいんですよね。


ということで
今日はかな~~~りマニアックなリードワークのお話でした。
犬のお散歩にこんなことを真剣に毎回試行錯誤している飼い主さん、あんまりいないですよね
でも、これ一度はまると底なし沼のように深くて面白いのです