DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

匂いが強い日の散歩

こんばんは。
明日からは気温が下がるらしいです。
いよいよ残暑は今日までかなあ。
今晩は未明から雨になるらしく明朝は散歩なしかも?

昼間は暑かったのでいつもより遅めに夕散歩に行こうと頃合いをはかっていたらテルさんから

「まだですか?」と。
テルモ靴下持ってくる
「はい、くつした。はいて。はよいこうや。」

ああ、テルさんこれはどうもどうも…じゃあそろそろ行きますか。



昨日もそうだったんだけど、気温が高くてあまり風がなくて、私にすらわかるぐらいに公園はいろんな匂いが濃厚に立ち込めていました。
そのせいか、テルモの張り切り具合が半端なくて、ガッシガッシガッシと周囲への注意を怠りなく力強く速足で歩きました。
テルモの鼻は家を出た時から何か匂いのターゲットをとらえていたのでしょう。
迷いなく進路を決めているようでした。


この本は私が犬の学び舎に入門したての頃に読んで感銘を受けた本です。



学び舎の先生が言うことは、今まで知っていた犬についての断片的な知識のどれとも似ていず、ちょっと難解だったんです
その時、この本を紹介され、うまく呑み込めなかったところがすっきりと雲が晴れるように自分の中に落ちて来たような感じがしました。

学び舎では時々すごく込み入ったややこしい勉強もします。頭から煙出しながら集中して脳みそ飽和状態の時、「犬の心へまっしぐら」をどこでもいいからパッと開いて読みます。
そうすると、なんか初心に返ったような気分になります。

255頁から引用します。「自己効力感へのはたらきかけ」というコラムから。

理想的なのは、犬がそれほど骨を折らないか、解決は不可能だと感じない課題と、達成したときのほうびは大きいけれど仕上げるのがむずかしい課題を、交互に与えることだ。
しかし、覚えていてほしいが、肝心なのは、犬がいつでも成功することだ!犬は時が経つにつれてだんだん腕が上がったと感じ、自信がつくだろう。


犬が自信を持つには鼻を使って散歩するのが最高。
もともと、人間よりずっと嗅覚が優れた犬だけど、やっぱり使うほど上手くなっているんじゃないかな?
外の世界にある様々な種類の匂いをその発生源を探求して歩くことは、犬として本来あるべき探索行動のはず。何万年もかけて進化してきた犬だけど、犬が犬になる前から備わっていた一番得意な能力を十分に発揮する機会があること。これは人間だって嬉しいし楽しいですよね。

匂いのデータベースを増やしていくことは犬としての発達でもあるし、鼻を使う探索行動は年老いても出来る。ノーズワークが老犬にも向いている所以。
脳内で匂いデータベースを参照しつつ歩き回るという動物本来の生活行動は犬を生き生きとさせますね。

散歩は運動のためとか犬社会の付き合いとか気分転換とかいろいろ言われます。
私としては、散歩は犬が犬らしくあるため、犬が犬としての自信や誇りを持てる最高のイベントなんじゃないかなって思っています。