DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

謎多き嗅覚の魅力

今日は麗らかな一日でした。

202003051

テルモは遊歩道のこちら側とあちら側を匂いを求めてふらふら散歩します。

通りの向こう側に行こうとする時のテルモは、はっきりと行き先を定めてそのポイントに直行。
まるで私たちが通りの向こう側に何か見慣れない看板を発見して「おや?」と思ってそこに見に行く時に似ています。
視覚でキャッチできる距離は限られますが、匂い分子はそれよりもずっと遠くからキャッチできます。
だから、偶然、匂いをキャッチしたのでなくけっこう前からそこを目指して歩いているのかもしれませんね。

さすが犬は嗅覚の生き物

人間は匂いを嗅ぎ分ける力では到底犬には及ばない。


人の嗅覚と記憶についての記事をひとつご紹介します。



ある匂いを嗅いだ途端に、今まで一度も思い出したことのない思い出や情景が感情とともに蘇る体験。
誰しも一度や二度はあるのでは?
これをプルースト効果と呼ぶんですって。


この記事の中に書かれています。

嗅覚は五感の中で唯一、嗅細胞、嗅球を介して、本能的な行動や喜怒哀楽などの感情を司る大脳辺縁系に直接つながっているので、より情動と関連づけしやすい

匂いをきっかけに再生される記憶ってかなり鮮明ですね。
それはたぶんその時の情動と強く結びついているから…

犬は世界を匂いで認識する生き物なので、匂い情報で収められた記憶もまたかなり鮮明なのかもしれない。

どの本だったか忘れましたが、何百かの物の名前を覚えて、その単語に対応した物を飼い主の元に持ってこれる犬がいるという話。

その犬に新しい物の名前を教える時は、別室に今まで覚えた物にまだ知らない新しい物をひとつ混ぜて並べておくそうです。
そして、飼い主がその新しい物の名前、例えばテディベアだとすると、犬に「テディベア持って来て。」と言うそうです。すると犬は別室に行って新しく加わった品物=テディベアを飼い主の元に持ってくる。

もしかしたら、これも匂いで記憶しているのかな?なんて思いました。
耳慣れない単語に対して今までまだ記憶していない新しい匂いの物を探して持って来ているのかも?

嗅覚は五感の中でもまだ研究が十分にされていないところ。
研究するのは難しいですよね。
匂いって記録することすらかなりハードルが高いですもんね。

少し前にNHKでやっていたこのドラマが好きで楽しみに見ていました。
もともとは2013年ウクライナのドラマだそうです。
阿部寛扮するスニッファー捜査官は匂いの研究をしている変人ですが、彼の究極の目標は人間の感情に付随する匂いをかぎ分けること。
これ見た時「犬だ」って思いました。