DOGS AND BOOKS

人生は犬と一緒に歩いて身近な自然にかくれた秘密を探す旅。とくに犬に学ぶ旅は終わりのないライフワーク。

ムクゲの花という記憶箱

こんばんは。

ムクゲ
真っ白いムクゲが咲き始めていました。
韓国の国花だそうで、韓国語ではムグンファ。
私は、ムクゲよりもムグンファのほうが馴染みがあります。
25年以上前に大ファンだったアーティストグループの曲の歌詞にムグンファが出てくるのです。当時は知らなくて、あとでそれはムクゲだと知りました。
そのグループも今は解散してなくなってしまいましたけど、CDはファーストアルバムからほとんど全部持っていて、ライブにも何度か行ったんですよね。
変なところでやるんですよ、神社の境内とか。
まだ北海道に住んでた頃に、ライブで新宿花園神社まで行ったことがあります


ムグンファの花を見ると、一瞬にしてあの時の新宿花園神社の人いきれとか、今にも振り出しそうな低く重たい雲の様子などを思い出します。
ちょうど今頃の時期だったのかもしれないなぁ。
ムグンファの花はそんな楽しい思い出の記憶箱になっています。

これも、もしかしたら古典的条件づけでしょうかね?
梅干し見ると唾液が出てくるあれに似て。

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私にとっては古典的条件づけといえば、これです。
「名前を呼んでおやつ」についての記事です。
ぜひ、読んでみてください。

学び舎に出会う前の私は、犬におやつをあげるのは何か良いことをした時のご褒美としてだと思っていました。「何もしてないのにあげたりしない」と。
もちろん、今もご褒美としてのおやつもアリですけど。


なにもなくても犬の好きなものを出せる人。
すごくシンプル。

名前を呼ばれたら『いいことがある!』とウキウキして飼い主さんを見たり、言われなくてもついて来る。そういう関係から始めたいです。

名前に良い印象が強く結びついていれば、呼ばれるその名前は犬にとってこの上なく嬉しい合図。

犬がまったりと飼い主さんにくっついて寝そべってリラックスしている時に、優しく名前を呼びかければ、それはリラックスと名前が結びつくでしょうし、名前でなくても「いい子だね~。」でも良いわけです。

ごはんをあげる前に犬がウキウキして待っているときに名前を呼んだっていいですね。
犬のポジティブな状態と名前(や褒め言葉など)をセットにすれば良いという。

それ以前の私には考えもつかなかった。簡単だけど奥深い仕組みには『目からウロコ』が2枚も3枚も落ちました。
「いい子」とか「グッド」とか「上手」とか「天才」とかいう犬的には特に無意味な言葉もこの仕組みで「褒め言葉」に仕立てることが出来るというわけ。
ただ、犬は数万年の人との共進化の歴史のおかげで、人の視線や表情を読み取る能力を持つことがわかってきました。だから、人間の笑顔や高い声などでなんとなく『どうやらこれは良いサインらしい』と推測できる優秀さゆえに、あえて古典的条件づけを使わなくても褒められているのがわかってしまう犬も多いとは思います。
でも、それはひたすら犬の優秀さに甘えているのかも…?

犬に何かをさせる訳ではないし、人の側もこれといった難しい技術は要らない。
ただ、毎日の暮らしで犬が落ち着いている時を見計らって、名前を呼んでおやつをあげるだけなので、飼い主さん的にはやりやすいですね。

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私がムグンファの花でライブの熱気を帯びた空気を思い出すというのだって、
誰かがそうさせようとした訳でも、ましてや自分自身がそうなろうと意図した訳じゃない。
古典的条件づけっていうのは、そういう受動的で知らぬ間に起こることなんですよね。
そこがサイコーに良いところでもあり、間違ってしまうとそれは逆にサイテイの仕組みにもなってしまう。
サイテイになってしまうお話はまた後日に…。